プロポリスの種類

実はプロポリスはブラジル産だけではなく世界中で採集されています。
ブラジル産プロポリスが世界的に高品質とされているのは間違いありませんが、他にもヨーロッパやアジアなどでもプロポリスは採集されているのです。

通常、一般的に採集されるプロポリスの原塊はこげ茶・褐色の原塊をしています。
このようなプロポリスを通称「ブラウンプロポリス」と呼びます。

一見、同じように見えるプロポリス原塊ですが、産地などによってプロポリスの品質・成分などが細かく異なる特徴を持ちます。
今回は色別に見たプロポリスの種類について解説します。

ブラウンプロポリス

ブラウンプロポリスは世界中で採集されており、他のプロポリスと比べると圧倒的に採集量が最も多いです。
その名前の通り、プロポリスの原塊が茶色・こげ茶となっています。
グリーンプロポリスが発見されるまでは、このブラウンプロポリスが一般的に認知され利用されてきたプロポリスでした。
なのでプロポリスの歴史などで語られる際に利用されていたのもブラウンプロポリスで、古来より様々な言い伝えが残されています。

ブラウンプロポリスの材料となる起源植物は「ユーカリ」や「ポプラ」などがメインとなり、どちらも高い抗菌力を持つ事で知られた植物です。

フラボノイドが豊富で、数多くの健康成分を含有しています。
プロポリスの名産地として知られるオーストラリアやニュージーランドなどで採集されているプロポリスもブラウン系のプロポリスです。
良質なものも存在していますが、世界中で採集できるプロポリスでもあるので品質が低いものも存在しています。

グリーンプロポリス

ブラジルのミナスジェライス州などの一部地域でのみ採集されるのが「グリーンプロポリス」です。
グリーンプロポリスは名前の通り緑色の原塊をしています。
起源植物は「バッカリス」というアレクリン系の植物です。

グリーンプロポリスは、1988年にブラジル寺尾養蜂の代表である寺尾貞亮が発見しました。
その従来のプロポリスとは全く異なる原塊の色や健康成分の豊富さから、世界中でグリーンプロポリスに関する多くの注目を集め研究が進められました。
その結果、桂皮酸誘導体のアルテピリンCという成分を豊富に含有している事が判明し、世界中で採集されるプロポリスの中でも「プロポリスの王様」と呼ばれるまでになったのです。
これは世界中で採集されているプロポリスの中でもグリーンプロポリスのみに見られる大きな特徴の１つです。

レッドプロポリス

レッドプロポリスもグリーンプロポリスと同じように、ブラジルの一部地域でのみ採集されるプロポリスです。
レッドプロポリスはグリーンプロポリス以上に採集量が少ない（年間約１t程度しか採集されていない）ので、希少性という点においてはグリーンプロポリスよりも高いと言えます。

またレッドプロポリスはグリーンプロポリスとは異なり健康成分よりも美容成分の方が豊富です。
これはレッドプロポリスの材料となる起源植物がマメ科のダルベルギア・エカストフィラムを利用して作り出されている事が関係しています。
マメ科の起源植物を材料として作り出されているので、レッドプロポリスにはイソフラボンが豊富に含有されているのです。

このことから、美容製品の原料にレッドプロポリスを使用したものも多く販売されています。

ブラウンプロポリスやグリーンプロポリスと比較すると歴史が浅いので、レッドプロポリスはまだまだ未解明な部分も多いプロポリスです。
なので、これから更なる可能性を持つプロポリスだとも言えます。

色によって特色が異なるが「共通点」もある

ブラウンプロポリス、グリーンプロポリス、レッドプロポリスそれぞれに個性的な点がありますが、共通点もあります。
どれも抗菌力が高い上に、フラボノイドなどの健康成分が豊富です。

それぞれの異なるプロポリスの特徴を考えた上で、ご自身の目的・悩みに応じたプロポリスを選ぶと良いでしょう。
そういった意味では「プロポリスの等級・グレード」や「プロポリス原液の濃度」などと同じように「プロポリス原塊の色」もプロポリスの品質を選ぶ上では大切になります。