アフリカナイズドミツバチ

プロポリスはブラジルだけではなく、世界中で採集されています。
ですが、その品質は産地によってバラつきがあります。
なぜなら、ミツバチの生息している地域によってプロポリスの材料となる植物が異なるからです。
その為、このようなミツバチが生息している国や地域の違いが関係し、プロポリスに含有される栄養成分の種類や量の違いが出てくるのです。

また、高品質なプロポリスを選ぶ上で、プロポリスの原産地は含有成分とも密接に関係しています。
なので、プロポリスの品質を知る際においては必ず確認しておきたいポイントだと言えます。

冒頭でも話した通り、プロポリスは世界中で採集されております。
その中で、世界的に見ても特にプロポリスの名産地として有名なのがブラジルです。

ブラジルで採集されるグリーンプロポリスは起源植物が一般的なプロポリスとは異なることで独自の特徴をもちますが、それだけでは無くブラジルでプロポリスを作っているミツバチも他の国の養蜂で活用されているミツバチとは、一風変わっています。
今回はブラジルでプロポリスを作っている「アフリカナイズドミツバチ」について解説します。

ブラジルに生息する「アフリカナイズドミツバチ」

一般的に養蜂に用いられているのは「セイヨウミツバチ」という種類のミツバチです。
セイヨウミツバチは、もともとヨーロッパなどに生息しているミツバチでしたが採蜜能力が高く養蜂に適した能力を備えているので、今ではヨーロッパだけではなく世界中の養蜂に利用されています。

しかし、ブラジルのプロポリス作りに活用されているミツバチは、セイヨウミツバチではありません。
ブラジルではアフリカナイズドミツバチという種類のミツバチが養蜂で活躍しており、寺尾養蜂でもアフリカナイズドミツバチを利用して養蜂を営んでいます。

このアフリカナイズドミツバチは「アフリカミツバチ」と「セイヨウミツバチ」が交配した結果、誕生したミツバチです。

アフリカナイズドミツバチは別名「キラービー」とも呼ばれており、獰猛で凶暴な性格をしています。
その為、巣と群れを守る為の防衛本能が非常に高く「良質なプロポリスを作り出す能力」に長けているのです。

アフリカナイズドミツバチが優れている点はこの他にもいくつか挙げられ、まずセイヨウミツバチと比較しても数倍の飛行距離を持ちます。
なので、アフリカナイズドミツバチはセイヨウミツバチより広い範囲からプロポリスの材料となる樹脂や樹液を集める事が可能です。
更に、その防衛本能の高さからプロポリスを早く大量に生産します。

それだけではなく、ブラジルの気候は「高温・多湿」です。
正直、この気候はミツバチが生息する環境としては、あまり好ましいものではありません。
なぜなら高温多湿の気候は、ミツバチの大敵となる雑菌が繁殖しやすいとても過酷な条件を満たした自然環境だからです。
そのため、ブラジルに生息するミツバチは雑菌に対抗するために、より良質なプロポリスを作り出すと考えられているのです。

これらの理由が、ブラジル産プロポリスが優れているという評価に繋がっているのです。

誕生当時は問題児！？アフリカナイズドミツバチの誕生秘話

元々アフリカナイズドミツバチは生態系の中で、自然に誕生した種類のミツバチではありません。

アフリカミツバチとセイヨウミツバチ、本来は交わるはずのない2種のミツバチが半ば事故的に交配した事でアフリカナイズドミツバチは誕生しました。

この出来事は、ミツバチだけではなく自然の生態系にも大きく関係することなので、当時は、このアフリカナイズドミツバチの誕生は大きな問題となりました。
しかし、現在では従来のセイヨウミツバチよりもプロポリスを作り出す能力が高く、プロポリスの名産地であるブラジルの養蜂を支える頼もしい存在となっています。
勿論、寺尾養蜂の高品質なグリーンプロポリス作りにも「アフリカナイズドミツバチ」は欠かせない存在だと断言できます。

ブラジル産プロポリスが良質な理由の１つ

ブラジル産プロポリスは世界中で「高品質」と評価されることが多いです。
その為、ブラジルはプロポリスの名産地として知られています。
ブラジル産プロポリスがこのような評価を集める多くの理由の１つにアフリカナイズドミツバチの存在は大きく関係していると考えられます。
ブラジルの養蜂にとってはアフリカナイズドミツバチの存在は大きいと言えます。